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特集

2022.09.26

妄想忘れ物センター エピソード1

iconだし巻きジロウ

sam

 

 

 

 

 

 

街に蔓延る忘れ物。持ち主は今どんな気持ちなのか、なぜ忘れてしまったのか、
考えたことありませんか。
忘れ物からどんな人が、どのタイミングで忘れたのか勝手に考察してみた。

 

ここは忘れ物が保管されている妄想忘れ物ステーション。忘れ物をとりにさまざまな人が
この妄想忘れ物ステーションにやってくる。

 

 

 

 

 

 

今回の忘れ物はこちら!

落とし物

 

 

ファミリー層が多く住んでいる地域のショッピングモール付近で忘れられていたこちら。
小さい子どもが書いたお絵かきのように見える。
カラフルで自由にペンが走らされている中、よく見ると文字が書いてあるのがわかる。

 

 

 

 

 

 

 

 

\妄想忘れ物ステーションにやってきたのはこの人。/

落とし物した人

 

名前:錦織 勝(にしきおり まさる)
年齢:51歳

 

 

 

 

 

 

 

 

子どもが描いたものだと思いました、成人男性のものだとは、、
これなんで忘れちゃったんですか?

わざとです。わざと忘れたんです。自分の居場所を知ってもらうために。

 

 

 

(訳ありなのか?暗い男だな)
居場所を知ってもらうって、、誰に?何か意味があるものなんですか?

あれは私がまだ文房具屋のお嬢さんに恋をしていた頃、、、
15歳だった私の純粋な恋でした。

文房具屋のお嬢さんはいつもニコニコしていて、素敵な女性でした。
毎日のように文房具屋に通って、お嬢さんに挨拶をしていました。

ある日ボールペンの試し書きの紙にメッセージを書いたんです。

 

 

 

落書き1

 

ボールペンを1本買って、レジにいるお嬢さんに一言、

「試し書き見てみてください」

お嬢さんは私の書き留めた言葉に気づいたようでした。

僕たちは毎日のように試し書きで交換日記をした。

 

 

客と店員さんの会話じゃないですか?(痛客…?食事の誘い軽く流されてるし)

楽しく交換日記していたのに、ある日文房具屋は畳んでいたんです。

僕には何も言わずお店はシャッターを降ろしてました。

彼女に会えないまま、進学・就職したけれど
どうしてもまた交流がしたくて、

こうして昔お店があったこの場所に試し書きをして彼女の返事を待っているんです。

だから忘れ物なんかじゃないです。毎日書き続けているものなんです。

だからあの場所に置いといてください。

 

 

 

 

 

とゆうわけで今回「妄想忘れ物ステーション」にやってきた方は、長い恋愛をひきづってる方でした。

錦織 さん前を向きましょう!

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